Abraham Kuyper

Lecture on Calvinism という、Abraham Kuyper の書籍がある。

神学校では傾倒してる人もいるらしい(らしい)


正直この本よんで数ページでクソだな、と思った。


理由:

(1)間接的に白人至上主義を前提とし、欧米の文明をより「本質的」と絶賛している
(2)キリストの神が真実という前提で話を進めている。



(1)だるいんで原文からの引用は控えるけど、アジアやアフリカの宗教を「isolated」= those religion never had chance to contribute to the civilization of humanity ...

要はアジアやアフリカの連中は民度が低くて、欧米の素晴らしい文明のように人類の歴史に貢献できるものは何一つ創造し得なかった、ということが語られている。こういう切り口がこいつにとってはキリスト教の優位性を証明するものらしい。

また、モンゴロイドは遺伝子の多様性に欠けており、メソポタミアやアーリア民族の発祥の優れた文明は遺伝子の交配が盛んだった、などという殆ど本人の妄想(統計学のバックも無い)から発した空論を並べ立てる始末。

人間の平等を語るキリスト教の大家が有色人種(本人はきちんとcolored race、と名指しした)を見下している。

もうここまでくると痴呆だね。


といいたいけどこの手の、キリスト教の正当性を白人至上主義と絡める論法ってヘーゲルも歴史哲学で使っていたやり方だから(ヘーゲルはそれを「自由」と表現した。)、その延長だろうね。こういう、きちんと証拠も持たず好き勝手なことを断言できる知的な雑さって、ある意味では宗教の功罪なんだろうね。


その分、ニーチェが述べているように仏教が一番「精神年齢の高い」宗教だと思う。(ちゃんとした仏教ね。カルトとかじゃないやつ)



(2)はもはやいわずもがなでしょ。Godを前提とした弁証法なのでそもそもじゃあゴッドなんていないって考えている人や、立場の異なる宗教の人間とはそもそも会話が成り立たないんですよ。








読んでて本当に空しかった。



でもまだ読み途中だから最後まで読んだら改めて感想を書くわ。