短編

メアリーは皿を洗っていた。

すると特大のゴキブリが排水溝から突如出てきた。

すごく不快だ。メアリーは嫌悪感でいっぱいになり、ゴキジェットをまさぐったが無い。

こういうときに限ってきらしてる!


旦那のジョージには買ってくるようにひと月ほど前に言ったはずだ。このだらしない性格。離婚しようかしら。

というほど気分の悪さは上昇しており、気分は動転していた。


この図々しい生命力が気に入らない。存在を強く主張ししぶとく寄生し続ける。


洗剤はないか。メアリーは炊事場を離れた。

この間にこの忌まわしき昆虫が食器をけがさないことを心配している暇はメアリーにはなかった。


どこにも洗剤はなかった。


頭に血が上ったメアリーは家を出たきり二度と帰ってこなかった。




二人の間に子供はいなかったという。